09 10月 母の参考書
朝霞市 志木市 新座市 狭山市の生徒さんがおおく 通っているピアノ教室です。 片づけるのが苦手だ。面倒だ。 楽譜、音楽書籍が大変な事になっていたので 「いかん、いかん」と片づけ始めた。 母が使っていた「和声」 俗にいう”赤本”が出てきた。 買った日付を見たら 私が中3の頃だ。 私が親元を離れて音楽の道に進んだのがその年だ。 きっと母の事だから「私も頑張ろう」と 思ったんだろうな。 もういないから聞けないけど・・・。 800円かぁ・・・今いくらくらい? 我が家には息子のを含めて3冊あるけど捨てないどこ! んでまた わっせわっせ片づけていた。 今度は ふる~いふる~い「音楽通論」が出てきた。 表紙はボロボロで載せられない。音楽通論って 音楽の基礎的な理論書みたいなもの。音楽を多少かじっている人なら中3位から読めるかもね。そう書くと堅苦しいが この本はなかなか楽しい読み物である。 著者は清水脩さん、昭和22年から書きためて脱稿したのが昭和26年、第1刷発行が昭和31年、母が買ったのが昭和37年。 私の弟が生まれている。2人の子の育児をしながら勉強していたのか・・・!? 昭和ひとけたは 計り知れないパワーを持っているな。 内容は音の発生や成り立ち、記譜法、今発行されている「楽典」的な事全てと 対位法についても40ページを割き一通り説明してある。その他楽器についても説明にとどまらず それに関連する歴史を加えている。管弦楽法や形式の章の後には音楽史だ。人間が言葉を持ったのと同時に歌う事を知っていた古代から第2次大戦以降の近現代までを58ページでまとめてある。専門書に入る前の知識としては完璧だ。 最近は漫画だかなんだか分からない名ばかりの楽典も多く(読みやすいのは確かなのだが)ほとんど割愛だらけで「この楽典を読めば 音楽の基礎はバッチリ!」みたいな事をカバーの帯紙に書いてあったが 20分位で立ち読みできる内容で「まぢかっ!」と思った。 清水さんの「音楽通論」は今は絶版本の一つなのだろうか。 そうだとしたら惜しいなあ。370ページ、380円だ。(当時) 旧漢字で書かれている。 育児をしながら勉強していた母の姿が見えるようだ。 こんないい本に落書きをしたのは んんん・・・我か!? (スミマセン) 最後のページに 音友の最新刊が載っていた。 スゴイ!錚々たるメンバーだ。脱帽! ...