06 5月 ビバ!日本交響楽団
ゴールデンウイークを利用してブログ作成しているのだが、ブログっていうのは性格的にマメの要素がある人が 楽しみながらやるのではないか? 私など ためてしまう人間には不向きじゃ。・・・と言い訳がビシッ! (はっ???) と決まった所で さて4ヵ月前のオケのコンサートの感想です。
オール R.シュトラウスのプログラム
・ 交響詩<死と変容>
・ 四つの最後の歌
・ 交響詩 <ドン・ファン>
・ 交響詩 <ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら>
2012年1月16日(日)
東京オペラシティコンサートホール
上岡敏之指揮 読売日本交響楽団
ソプラノ独唱 アンナ・カタリーナ・ベーンケ
私には R・シュトラウスの作品で苦手なものがいくつかある。 例えば<ツァラトゥストラはこう語った>、 <アルプス交響曲>、 歌劇<サロメ> などは 自分でも理由がよくわからないが 終わりまで聴き通すのが辛い。 今回のプログラムは 4曲とも好きな曲だったし それぞれの演奏時間がそれほど長くないので 緊張感を保ちつつ音楽を楽しめる良いプログラムだと思った。
今回 私は 最前列の中央右寄りの座席を選んだ。 以前は できるだけ避けてきた席ではあるが 今は ライヴのコンサートを楽しむ方法としてはこれもありかな? と思っている。聴こえてくる音のバランスは宜しくない。 が、演奏者の表情、技能、心の動きがダイレクトに伝わってきて楽しい。 最前列ならではの発見であろうが、R・シュトラウスの弦の扱いの巧みさ。 弦5部のパートがそれぞれ同じ事をするだけでなく コンマスのソロはもちろん出てくるし それぞれのパート1名ずつとか2名ずつとか・・・。
<ドン・ファン>のある部分で 1stヴァイオリンの前から4人だけ弾いているのだが その中の前2人はミュートなし、後ろの2人はミュートあり、で 前後違う音型を弾いていた。 オーケストラの可能性として当然こういう事もできるのだが ピアノを弾いている人間としては”各パートは同じ事をしてそろえる”が常識だったので 「R・シュトラウスってウマいなあ」と感じ入ってしまった。
読響の演奏は 真剣な中にも演奏の楽しさ ( 音楽を表現するという行為の楽しさ )が 溢れんばかりで素晴らしかった。これは 指揮の上岡氏とオケのメンバー 一人一人との調和がなせる技であり ステージ上の幸福感が客席に良く伝わってきた。
上岡氏は 思うがままにオケをドライヴ、オケはその要求に見事に応えた・・・と言うより 指揮者と一緒に音楽作りを楽しんでいた。表現における幸福のあり方がそこに実現していて 客席でそれを受け止める私達もこの上なくハッピーだった。
ソプラノのベーンケも優れた表現者で 詩の内容も余すところなく伝えてくれた。
最前列の欠点は 管打楽器の演奏の様子が見えない事である。
今度は 前から5~6列目くらいで聴いてみたいものである。
私は読売交響楽団のファンになった。