コンクール雑感

コンクール雑感

志木市 朝霞市 新座市 狭山市の生徒さんが
多く通っているピアノ教室です。
ピアノ
先日・・・とあるコンクールの審査に行ってきた。
習い始めて1~2年の小さいお子さんから 
プロを目指す大学生まで 2日間にわたり予選から本選
と審査した。
「音楽は競争ではない」という意見も確かにある。
受けてみると分かるのだが 
コンクールは他人との競争ではない。
あくまで自分との対話なのだ。
学校では学習の進度を確認するために定期試験、
ならばピアノは?
確かにコンクールを受けるための準備は大変。
しかしそれがないと目標がない、という生徒さんもいる。
自分が今どのレベルにいるのか、立ち位置を知る。
コンクールに参加する事で 音楽には様々な感じ方、
演奏法(伝え方)がある事を知る。学ぶ、上手くなる、
という点では良い機会だし近道でもある。
しかし人にはそう思えるタイミングというのもある。
機が熟すのを待ってあげるのは指導者には必要だと思う。
何がなんでもコンクール、とは思えないのは
やはり本人の気持ちの成熟がコンクールには
是非とも必要、と思うからだ。
今回のコンクールも「どうしても受けたい!」という方
がほとんどではあったのだが 「勧められたから」
「それほど・・・」という方もいた。
残念ながらそう思われる演奏だった、
という事なのだが。
いえ、もしかしたら 過度の緊張から
思い通りに演奏ができなかったのかも。
何人か「また聴きたい!」という素晴らしい演奏を
披露してくれたコンテスタントがいた。
真摯にピアノに打ち込む姿に会場から溜息がもれた。
ピアノ
気になった点が3つほど。
選曲について。
参加者があと3年勉強すれば弾けるかもしれない
という曲を あえてコンクールでチャレンジするのは
危険だ。多分 「~の曲を弾きたい!」という生徒
さんの気持ちを(やる気スイッチオンを期待して)最優先
した結果だと思う。指導する側としてその気持ちはわかる。
しかしその年代 その実力 そのキャリアにマッチした
曲は他にもあるはず。
演奏が進む中、生徒さんの意向を優先させたデメリット
が明らかになってきた。選曲のための説得は 結果的には
生徒さんのためになるのでは・・・。
そのためには日頃からのコミュニケーションが必要
だろう。
2つ目は その曲が作曲された時代の歴史的背景、楽器、様式感
アナリーゼ(つまりテクニック以外の)などの指導が
されているか、そうでないかが コンクール
という場所ではあからさまになるな、と。
指導する側も襟を正して勉強しなくっちゃね。
と自分自身そう思えた。
3つ目、小さなピアニストに何人かいたのだが
ステージ上で御父兄?が足台をセットしている間、
完全に客席側にお尻を向けて セットが終わるまで
じっと立っている、光景。
「客席にお尻を向けない」というマナーを
知っているのとそうでないのとは
演奏に対する 客席側の印象も変わるのだなぁ。
「未来のピアニスト」に愛をこめて。
ピアノ
コンテスタントが精一杯頑張っている姿は美しい。
 今回出会えた参加者が また違う場所で 
更なる磨かれた演奏をしてくれる
事を祈って
今日の長文はオシマイ!!
ピアノ